特別展 吉田屋と粟生屋の至宝 開催!

2021年10月09日


特別展を開催しています



 〔特別展名〕  

 特別展 吉田屋と粟生屋の至宝

 

 〔主旨〕

  本展は、有識者や好事家が特に高い関心を寄せる吉田屋窯と粟生屋窯を「同時に」取り上げる史上初めての機会です。

  総出品件点数は、合計239件372点であり、その内訳は、吉田屋112件181点、粟生屋93件157点、関連作品34件34点となります。出来る限り、既存の図録等に掲載された作品とは重複しないように作品選定につとめながらも、吉田屋では最大規模、粟生屋においては過去最多の出品件数となりました。関連作品として、(1)吉田屋窯主の豊田伝右衛門の号「石翁」銘の詩文入り文人画、(2)鍋屋丈助の号「黄彰」銘が入るがいわゆる吉田屋窯作品とは言えない作品、(3)粟生屋の号「東郊」印及び銘が入るがいわゆる粟生屋窯作品とは言えない作品、(4)粟生屋源右衛門の息子の青木栄五郎の号「栄亭」銘が入る作品、(5)粟生屋窯と同時代に作られた、粟生屋窯の作風に近似する尾張の焼物「笹島焼」、を加えました。

  再興九谷の中で最も著名な吉田屋窯には、古九谷と再興九谷とをつなぐ、九谷焼研究史上、重要なヒントが隠されているだけでなく、その存在は九谷焼の芸術性を語る上でのフラッグシップです。号「石翁」銘の作品から見てもわかるように、吉田屋窯主の豊田伝右衛門は博学多趣味の文化人であり、素養や、学問として極めた芸術文化のエッセンスは、文政7(1824)年、古九谷を継承する新生九谷焼を誕生に導きました。「ハイレベルな知識、絵画的センスをもつ伝右衛門が自分の窯の作品制作に関わらなかったはずはない」を今回の問題提起の一つとします。

 粟生屋源右衛門は、吉田屋窯に在籍していた経験をもとに、その後、小野窯、蓮代寺窯、松山窯等の発展に寄与し、父・源兵衛の興した粟生屋窯を受け継ぐとともに、これまでの九谷焼の世界にはなかった独自性の高い、固有の価値観を作り上げました。

 本展では、東京国立博物館、野村美術館(京都)、愛知県陶磁美術館、鶏声磯ヶ谷美術館(栃木)、大通寺(滋賀)所蔵等々の門外初出品をはじめ、石川県立美術館が所蔵する粟生屋作品の全7件や、加賀の地元に数多く残る吉田屋及び粟生屋の至宝たる名品を一堂に披露します。吉田屋と粟生屋の双方を直接、比較観察することによって、吉田屋と粟生屋との関係性を作品から直接感じてもらう機会とし、出来る限り多くの作品を目の当たりにすることで、これまでにない、それぞれの作品の魅力を発見する特別展とします。

 

 〔会期〕

 前期展:令和3年10月9日(土)~令和3年12月5日(日)

 後期展:令和3年12月11日(土)~令和4年2月13日(日)

 

 ※前期展、後期展は、作品をすべて入れ替えます。

  

 〔お知らせ〕 

 特別展期間中、以下のとおり、3回の講演会を開催いたします。


 

 〔講演会情報〕

 記念講演会その1

 「茶会記にみる九谷焼」

 令和3年10月16日(土)

 谷 晃 氏(野村美術館館長・金沢美術工芸大学客員教授)

 

 記念講演会その2

 「九谷焼と江戸後期の地方窯」

 大槻 倫子 氏(愛知県陶磁美術館学芸課長)

 令和3年11月14日(日)

 

 対談

 「九谷焼と鶏声コレクション」

 磯ヶ谷 滋美 氏(鶏声磯ヶ谷美術館館長)✕武腰 潤(石川県九谷焼美術館館長)

 令和3年11月27日(土)

 

 ※講演会はいずれも、聴講は無料、時間は13:30~15:00、会場は石川県九谷焼美術館2階ホール、事前申し込み必要です(先着25名まで)。